ロッテルダム映画祭・最終回!事件!続々勃発!!
1月31日(火)
事件発生!!「大丈夫か!大丈夫かっ!!」
朝、顔をパシャパシャ叩かれる音で目が覚めた。
ドアップの長崎の顔。オレは言葉が出ない…
心の中で(朝からうるせぇ〜な…)と目が覚めた。
オレ発熱!ベットで地蔵様のように身動きせず顔は丸大ハムの様にパンパンに腫れ、真っ赤になっていたらしい。
薬を飲まされた。しかしだ!
此処でベットに寝たら3,4日は寝続けると
思い這い出しソファに手をついた。
「ぎゃぁーーーぁぉおおー!!」
「どうしたぁー!」
「こっ腰ひねったぁーー!いっ痛—っ!!」
「そこで横になってろっ!」
「ビデオなんか撮ってんじゃねぇー!」
オレ泣き出す!
「荷造りしろって言ってんだよ!荷造りをっー!!」
長崎、慌てて一週間強分の大量の荷造りをするが、
荷造りが下手な長崎はもたもた!見てられない!
這い出し長崎を頭突きして飛ばし、オレが荷造りをする。
「なんじゃーぁ!こりゃー!!」
又もや事件発生!スーツケースの鍵が閉まらない!
ぶっ壊れたのか!?
でも、まだ上映はあるし、取材もあるので、
スーツケースを買いに行っている暇は無い!!
オレは腰は痛いは発熱で混乱でワーワー大泣き!
長崎が必死に汗ダラダラ何とか直した。
そして、慌ててホテルをチェックアウトしようとしたら
ホテルのロビーは大混乱!又もやトラブル発生!!
ホテルのシステムがダウンしたという。
料金もわからず、「後で請求書を送るっ!」と!
「飛行機も落ちるんじゃないの!!?」
「変なこと言うなっ!!」
もうしっちゃかめっちゃか!
長崎が、「とにかく熱があるし何か食べた方がいい!」
とドレーンで朝食を食べる。
「ターキーサンドにビール」
「…今何言った…ビール?」
「そうだ。」
「熱があるのに何バカな事いってんだ!」
「気付けだ。」
「…………」
オレの強い意志に長崎は逆らえず、オレの注文を買ってきた。
「目を開けて食べろ。皆変な目で見てるぞ。」
「開けられてたら開いてるよ。」
「あっ!!部屋のデスクにメイキングのビデオ置いてきたっ!」
長崎、ホテルへ走って戻る。
ハァハァしながら戻ってきた時、テーブルの上にはオレが食い散らかしたパン屑と、新たな2本目のビールの瓶が空になって置いてある模様を見てぼう然と立ちつくす。
「なんだよ…。さぁー時間だ!仕事だ!」
「お前は此処で休んでろ」
「何言ってンだ!オレも仕事があるんだよ!
昨日、スタッフに頼んでおいた事があんだ!」
長崎はプレスでトムの取材。
オレはその間、メイキング用に、1人でプレスルームの会議室で東京に持ち帰る今までの記事をもらう。
もらえない物はカメラで撮影!
う〜ん!いい写真だ!これでオレの仕事はお終い。
プレスで知らぬ間に知り合いになった外国の監督や評論家の方達にバイバイ!
「トゥデイ!ジャパン・リターンなの。
ファインでね〜!」
「オオォ〜!シィ・ユウゥ〜」と抱擁。
オレの生まれ持った性格なのか映画祭に来ると何故か長崎より先に友達が多くなる。
英語も話せないのに「ハ〜イ!ハーロー!」と挨拶されると、つい満面の笑みで相手に答えてしまう。
で、相手はオレがさも英語がガンガン話せると思い近づいて来て話しかけるのだ。
オレもガンガン日本語で話し返すので間に挟まった長崎は通訳でシックハックする。
で、いつも帰りの飛行機で「お前にみたいな、おしゃべりで態度もでかくて恥をかくのが平気な人間は英会話学校に行けば直ぐ話せるようになる。頼むから行ってくれ」と怒られる。
すみませんねぇ〜。でも、学校嫌いなの。
その後、昨日の映画館で
12時『最期のドライブ』の上映!
ソールドアウト!(最後までありがとう!)
ルックとトムは『最期のドライブ』を見る。
オレ達はロビーで
ボケェーとしていると、
アメリカのアラブ系女性監督に手紙をもらう。
読んで見ると「これから映画を作る上で、あなたの作品を観てとても勇気が出た」と書いてあった。「嬉しいね」と長崎と温かい気持ちになった。
斜め前にプロデューサーと座っていた彼女に2人で頭を下げる。彼女も照れながら頭を下げてくれた。

映画館の前でルックとトムとお別れをする。
ルックには残り物で悪いんだけど、
奥さんが日本人だと聞いたので、こっちで食べようと持ってきた、カップ麺、ふりかけや、味付け海苔やお茶漬けの元などわけ分からない物だけど「どうですか?」と聞いたら凄く喜んでくれたので渡す。
トムは春に日本に来ると言うので、
焼き鳥が好きだという事で、じゃ来たら会おうねと約束した。
そして、しばし無言。
長崎も言葉が上手く出ず、
オレとルックとトムは涙ぐんで抱擁。
たった一週間だったけど、その中身はとても濃く、
正直、此処では書けないバトルも沢山あり、
ルックには本当に無理を言って助けてもらった。
本当に一緒に戦い抜いてきた
戦友みたいな感じで…
こういう時って本当に言葉が出ないものだ。
オレは涙を拭きながら笑ってバイバイした。
何度も、何度も振り返った。
彼らも、ずっーと見送ってくれた。
プレスでサンドラと挨拶。
お互い抱きしめ合い「叉、必ず会いましょう!」
と言われ別れた。
ホテル前で送りの車に荷物を詰めている時、
ワールドA原女史が駆けつけて来てくれた。
ロッテルダムの有名な美味しいお菓子を頂いた。
「2人で食べて!」と。
去年のバンクーバー映画祭プレミア特別上映では、
付きっきりでお世話になり、
今回の長崎の特集上映もこの人の粘り強い力が
なかったら作品も集められなかった。
日本で走り回り続け、海外まで連絡して作品が
何処にあるのか情報を集め、今回も自分の仕事の
合間に合間に必ず顔を出してくれて、
長崎は時には怒られ、励まされ…
いろんな事が沢山あった。
最初は笑いながら話していたんだけど、
突然、2人で号泣してしまった。
オレは何度も抱きながら
「ありがとうございました。
ありがとうございました…」
としか言えず、ワールドA原女史も
「頑張ったね!本当に良かったよ…!」
と言い合いながらお互い、涙が出て止まらなかった。
長崎はちょっと離れた所で立っていた。
多分、近くに来たら泣いてしまうんじゃないのかな?と
後で思った。
ワールドA原女史は涙でぐしゃぐしゃの顔で車が見えなくなるまで手を振り続けてくれた。
オレも車の中から同じように涙が止まらなくてぐしゃぐしゃの顔で、手をふり続けた。
ワールドA原女史はこれからベルリン映画祭へ向かう。
トニー氏も。皆さん本当にありがとう。
家人はいつも言う。
映画祭を視野に入れて作品を作っては駄目だと。
オレもそう思う。
映画祭に招待されるのは嬉しい事だけど、
その映画を支えた沢山のスタッフの方達や
役者さん達が力を合わせ作り上げる事が
一番大切で、一番素敵な事なのだ。
そしてその大きなオマケが、
映画祭に招待される。
映画祭はグリコのオマケなのだ。
今回上映された、家人の映画に協力、
参加してくれた方々にとても感謝です。
そして今回、オレが出演したスタッフがたまたま、
ほぼ皆同じで皆の笑顔を思い出した。
長崎はよくスタッフを役者に使う。
照明の人が出演する時、その時だけ妙に丁寧に時間をかけて
他のスタッフから突っ込まれた時の苦笑い。
あるスタッフは頭の天辺から足の先までアニエスベーの衣装を着てカバンの中身までその役に相応しい小説を入れてきたり。
今回はセリフが少ないとか、
自分の出番がカットされないか心配でオレに聞いてきた
真剣な顔。
打ち上げでスタッフの中から
主演男優賞、女優賞が選らばれ、
その時の嬉しそうな顔や、
「なんでオレじゃないんだ〜!」
と悔しがっていた、沢山のスタッフの方達の
笑顔が走馬灯の浮かび上がった。
ロケバスが飛行機変りになって現場に行くように
皆と来られたらどれだけ楽しいのになぁ…
と映画祭に来るといつも思うのだ。
そして、映画祭が終わるまで
『長崎俊一特集上映』はソールドアウトを続けた。
という嬉しい知らせが届いた。
オレ達はもう、
日本で普通の日常に戻って暮らしていた。
『闇打つ心臓』の日本での上映は、
もうとっくに終わったけど、
(バンダイから、10月27日に、
『闇打つ心臓・ニューバージョン』
『オリジナル闇打つ心臓
(ドッグス、ロンドンコーリング同時収録)』
発売中)
毎度の事ながらまだ世界を回り続けている。
残念だったのは、結婚する直前に
ウィーン映画祭でやはり『長崎特集』があり、
良い映画際だよと言われ続け、
この前招待された時、
森の奥にある不思議なお城でのパーティーや、
オレも大学で長崎と一緒に講義に参加したり、
本当に楽しくて、この秋は、
そのウィーン映画祭、ロンドン映画祭に続けて招待されていて、オレは壮大なヨーロッパ旅行紀行を計画していたのだが、
お互い仕事が入り行けなかった。
まぁ、映画祭も楽しいけど仕事せにゃ〜ね。
今、もう一個!
引っかかっている面白い国の映画祭がある。
これは!決まったら行くんだ!
オレの思い入れの国なのだ!
長崎も、もう次の映画に入っているが
何とかしてもらおう!
長崎も来年はほとんど家にいない。
忙しい事は何より。
オレも少し優しぃ〜くしよおぅ!
そして叉、長崎が納得いく映画を作って、
じぃ様の笑顔が見たい。
その後
ルックから手紙が届いた。残り物のお土産に家族は大変喜んだと。ああいう普通の物が食べたかったと!
良かった♪
トムは春、日本に来て約束の焼き鳥を食べた。
トムの奥さんも日本人。ビックリ!
写真を見せてもらったら、とても可愛い奥さんだった。
秋葉原で『九月の冗談クラブバンド』
のビデオを購入したと自慢気に見せてくれて
皆で大笑いをした。
バンクーバー映画祭では毎度お世話になっている
ポールも初夏来て、叉、焼き鳥屋に行った。
今、長崎の映画はもう終り初号を待つのみだが、
その時は始まる前だったので、
その映画の話しをしたら驚いていた。
「今年は来ないのか?寂しい…。」
って言うから皆で笑った。
そんな、遊びじゃないんだからって。
今日は12月8日(金)
ワールドA原女子も、
トニー氏も世界を走り回っているんだろう。
じぃ様はアメリカに行ったりなんだかんだと頑張っている!
頑張れ長崎!
オレはまず、絵本と本を書き上げなければ。
オレは頑張らない。普通にやる。
頑張るのは、あんただけでいい。
という事で、『ロッテルダム映画祭裏日記』
一件落着!チャン♪チャン♪

























































































