フォト

お弁当メール・東京ガス

西の魔女が死んだ・公式サイト

8月のクリスマス公式サイト

『黒帯〜KURO-OBI』公式サイト

闇打つ心臓・公式サイト

  • 闇打つ心臓 Heart Beating in the Dark
    2006ロッテルダム国際映画祭 『オープニング作品』&『長崎俊一特集』/バンクーバー国際映画祭『特別プレミア上映』 /マルデル・プラダ国際映画祭 /韓国全州映画祭/ロンドン、ウィーン、サンフランシスコ、他、多数海外国際映画祭正式招待

『柔らかな頬』 原作・桐野夏生

ドッグス

  • ドッグス
    1999バンクーバー国際映画祭/ロッテルダム映画祭/ウィーン映画祭 他、多数 ★主演・水島かおり

ロマンス

  • ロマンス
    1996ベルリン国際映画祭/バンクーバー国際映画祭/ロッテルダム映画祭、 他、多数 ★主演玉置浩二・水島かおり・ラサール石井
無料ブログはココログ

« インドぉ〜♪ | トップページ | エースをねらえ! »

2009年8月25日 (火)

まぁ、いいか…

ずいぶん前の話…
たまに、夜、家の電話が鳴る。

プルルルルル〜
「なにしてるの?」
「一人すき焼」
「一人で楽しい?」
「楽しいよ。狙ってた牛肉とられないから
 安心して優雅な気分の食事だよ」
「ふ〜ん」
「どうしたの?」
「だらだらだらだら〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 〜〜〜〜〜〜〜はぁ、すっとした。
 アンタみたいな人間がちゃんと生きてるってことが
 大きな支えよ。じゃね〜」

…なんなんだよ。

プルルルルル〜
「ああ、もういやだ。何もかも嫌だ!」
「どうしたの?」
「あーー!!頭に来る!……なにしてるの今?」
「ダシで使った昆布が沢山溜まったから、
 昆布の佃煮作ってるのよ」

「こんな、夜中に?」
「文句ある?」
「ないけどさぁ〜だらだらだらだら〜〜〜〜」
「いろいろ大変だね。今度、佃煮取りにおいでよ」
「あんたと話すと元気でるよ。なにやっててもいいって。
 じゃ」

…なんなんだよ。

プルルルルル〜
「夜ごめんね。今暇?」
「普通」
「私、もう、限界かも会社辞めるかも…」
「ふーん。なんで?」
「………ちょっと、なにしてんのよ!」
「紙粘土」
「はぁ?」
「紙粘土で水島ねこ作ってんの千個に挑戦!
 あと、百個で千個なのよ。色付けはまだだけどさ」

「…………なんで千個」
「なんとなくクリスタル」
「…バカじゃない………楽しい?」
「楽しいよ」
「もう、切るわ」
「仕事辞めるの?」
「続ける。あんたと話してて、よく分からないけど
 辞めるのがばかばかしくなった。おやすみ」

…なんなんだよ。

プルルルルル〜
「なに?」
「べつに」
「あ、そう」
「………………………………………………………」
「………………………………………………………」
「あのさ、こっちが何も話さないなら、『どうしたの?』
 とか聞こうとしないの?」

「だって、話したくないんでしょ?」
「あんたって、本当に自分勝手に生きてるよね。
 羨ましいよ!」

「あら、オレだって悩みは沢山あるよ」
「…ちょっと!」
「なに?びっくりするなー」
「あんた、今、本読んでるでしょ!!」
「読んでるでしょ!じゃなくて、読んでるのよ」
「いつから?」
「午後から、面白い本あって」
「ガッチャン!」

プープープー。電話は切れた。

オレは夜の電話は好きじゃない。
良い思いがない。
皆、夜になるといろいろ考えたり悩んだりするらしい。
オレもそうだ。

で、元気がなくなった人が…というか、そんな人ばかりから
電話が掛かってきて、散々、いろいろ聞かされたあげく、

『アンタみたいな人間と話すと、
   
   まだまだ私は、
   
   大丈夫だなぁ〜と思うよ』

と、捨てセリフ…じゃないな、
本心をぶちまけ、元気になり電話を切っていく。
なんか、「………」という気持ちが残るが、

まぁ、いいか。

と、深く追求しないで生きている。

あ、だから、そんな電話が掛かってくるのか…まぁ、いいや。

が、今はそんな電話はない。
歳を取るごとに、その若かりし年代に考えていた事なんて、
どうでもよくなってくる…というか、
図々しくなり、野太くなり、
心臓にも毛というより、針金が生えてくるんだろう。

若いときに戻りたいなんて思わない。
歳を取っていくというのは本当にとても楽しい。

Img_1931_3

« インドぉ〜♪ | トップページ | エースをねらえ! »