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2009年5月24日 (日)

20年という歳月

早く寝過ぎて目が覚めた。

金曜日、ある街である人と食事をする事になった。
遊びではなく、ちょいと資料として聞きたいことがあって。
もう、かれこれ20年前によく遊んで…というか、
会えばいつもお互い罵りあっていたけど、
でも、仲は不思議とよかった。男友達(K)だ。

待ち合わせの場所は、
誰もが知っている街なのだが、
撮影でしか行った事がなく、
待ち時間はいつもロケバスで本ばかり読んでいたから
まったく知らない。
Kが気を使ってくれ、

「誰でも分かる○○○にしよう。
 迷子になっても聞けば直ぐ分かる」

んが、街には早く着いたものの、ああ!
買い物に目覚め、気になっていた料理道具を購入。

そして…
こんな事はまずないのだが、服屋の前で足が止まった。
さんざん迷って購入…ああ!働かなきゃ!!

んで、20年ぶりに会うというのに、10分の遅刻。
Kはオレの両手の荷物を見て笑った。
その笑顔が懐かしかった。

「相変わらず変ってないなぁ」

なんだか言葉が柔らかい。
少々、緊張した。罵りあっていた時と全然ちがう。
当たり前か、20年って歳月が経ったんだ。

「まだ、外国にいると思ったよ」
「うん、結構長くいたんだ。よく分かったね」
「へっへへ調べるの得意なの。
 なんだか、すんごい偉くなったんだね〜〜」

「そんな事ないよ」
「なんだか、落ちついたね。調子狂うよ。
 相変わらず二枚目じゃん!浮気する年頃かな?はっはは」

「そんな時間ないよ」
「あら、今日は悪かったね」

ご馳走が並べられ、昔話に花が咲き、
肝心な事を聞かなきゃいけないのに、

「うっまーい!うっまー!」

と、大声で叫び呆然とされた。

昔、二人で酔っ払い、
ある公園の野球場のフェンスの上まで登り、
オレは恐くなって降りれなくなり、
Kはひょいひょいと降りていき、
オレが泣き叫んでいた姿を
腹を抱えて笑って見ていた話をした。

「あの顔今でも憶えてる。心底ムカついた」
「お前、執念深いね」
「そういう所はね。うめぇーー!」
「静かに食え」
「……わかったよ。ふん」

結局、そこでは食い物の魅力で大切な事は何一つ聞けず…
というか、忘却の彼方に…
そして、オレが呼び出したのに、おごってくれた。

「K、やっぱ、いいやつ♪」

二軒目に静かな店に入り、いろいろ取材。

「んがぁーーややこしい!」
「その世界には、その世界独特の決まりがあるからね」
「K、頭良いのね〜〜」
「ね、今のまま自由に書きなよ。で、読ませて。
 それで、これはありえない、って所を指摘するから」

「お、それ良いね。そうしよう!」
「女優やらないの?」
「そんなことないよ。
 月曜日にプロフィール用の写真撮るの。
 今、水島かおりでネット検索すると、牛が、
悪玉菌だらけのエサ食わされたような顔してるんだよね」

「…たしかに」
「うるせー、まだあの時、
 休業あけで、ぼけぇ〜としてたんだよ」

「今、綺麗だよ」
「ひゃ〜〜〜よく言われる〜」
「でた〜!それ聞きたかった!
 でも、本当に綺麗だよ」
「あんた、昔からさ、普通恥ずかしくて言えない様な事、
 平気な顔してストレートによく言ってたよね。
キザな奴だといつも思ってた」

「ズバズバズバズバ。変らないね」
「変ったのよ。いろいろ…でも変ってないかぁ〜」

さて、帰るか!
と、言いつつ時間は経ってしまった。

ぎょーーーぼぇーー!!!

「俺、お前の事好きだったんだよ」
「えーーーー!オレもよ〜」
「え。嘘……」
「……なんで、言わないのよ。アホ!バッカじゃないの!」
「アホ、バカ?」
「そうだよ。そしたら外国で優雅に暮らして、
 あんたのカードでバカスカいろいろ買ってさ〜〜ぁ」

「………」
「なによ」
「それだけ?」
「だから、好きだったって言ったじゃん!」
「鈍いんだよ」
「何に?」
「男に好きだとか言われた事ないでしょ?」
「自慢じゃないけど、ないね。恐がられる。
  こんなフレンドリーな性格なのに」

「言えなくなんだよ、お前の前じゃ。
 
がっははは!って笑われるか、罵られるか…
  俺も始め恐かった」

「そうなん?初耳。根性ない奴!」
「うん。根性ない」
「あー!」
「なに?」
「確かに失敗も沢山あったよー!
 凄い前、現場で
オレのバッグに、
 ある男優さんの電話番号が書いてある紙が
 入ってて、なんじゃこれ?って、
 本人に聞きに行ったら、その人と一緒にいた人が、
 オレのクビ根っこガッ!と掴んで、
 その人から離れた所で散々説教された。
 いろいろあったなぁ〜
 
ああああーーーっ!
「なんだよっ!」
「すんごいもったいない男逃した事もあった!
 あれは悔しかったわーっ!半年落ち込んだ…
 いっつも後でわかんの…なんだか…オレ、
 今、とってもブルー」

「俺も、今、ブルー」

オレなんだか唄い出す。渡辺真知子の『ブルー』
♪あなたは優しい目〜だけど とってもブル〜〜ぅ♪♪
1

「この歌好きなんだ…なんで、ブルーなの?」
「…もう、いい」
「ふぁ〜脚本書いてる時は自分でもビックリするくらい
 繊細に人の気持ちがわかるのに…
 書きだすと登場人物達が勝手に動き出すんだ。
それに必死に追いつこうとして、パチコして、
 うっ…て涙したりしてさ〜〜
でも、自分の事は分かんないのよ。
 面と向かって、『好きです』とか『お付き合いして下さい』
 って、言われないと」

「小学生以下だ」
「そうだよっ。でも、Kの事はもったいない事した〜
 言ってくれれば良かったのによ

「………」
「このナッツ美味いね。あ!もしかして、今、
私の事、誘おうとしてる?」

「まったくないっ!」
「なにもそんな強く言わなくたっていいじゃない!
 でもさ、今、お互い結婚して、その相手と適当に仲良く
 暮らしているんだから幸せだね。愛娘可愛い?」

「可愛い」
「顔デレデレしてる♥ふふ」

「………」
「どうしたの?」
「うん…
 あの当時一緒になってたら1年持たなかったかもな」

「それは思う。それは絶体よ!
 二人ともギザギザつっぱってたもん。半年だよ。
 今も持たないよ。
 ウチの旦那ほど我慢強い人いないんもん」

「あっははははは〜」
「あっははは。なんかテレビドラマみたいな会話だね」

出会いとかそういうのって不思議だなぁと思った。
20年という歳月が経ち、こんな風にまた出会えたこと、
あの頃のやんちゃな二人の顔立ちも、
今はお互い、年相応になり、
話し出せば相変わらず昔のような会話の応酬も少し変り?

でも、とても楽しい時間だった。

帰り道、Kがオレが買った荷物を全部持ってくれ、
タクシー乗り場までペチャクチャ話しながら歩いた。

穏やかな紳士な素敵な男になったなぁ。こうも変るか…
オレも素敵な女になりたいな。…無理…だな…


「じゃ、またね!」

「またな、体には気をつけろよ」
「うん。そっちもね。今日はありがとう」

タクシーに乗り、Kの後ろ姿を見た。
なんだか温かい気持ちになった。

帰りは、クレイジーケンバンドをガンガン聞いて帰った。
さぁ、まずは、月曜日の写真撮り頑張りませう!!
Photo

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