ちょうど一ヶ月ほど前、1月の終わりから2月にかけて、オランダのロッテルダム国際映画祭に行ってきました!
上映は昨年の10月に公開された映画、
『いつか、いつも……いつまでも。』です。
日本からは、Nプロデュサー、長崎俊一監督と私が参加しました。
今、飛行機はロシアの上空を飛べないので、とんでもなく時間がかかり、私達はフィンランド航空でヘルシンキで乗り換えアムステルダムに…そこから迎えの車で、日本から約20時間近くかかった。直行便でも15,16時間らしい。経由先によってはもっとかかるらしい…。
北極を通過している世界地図です。
北極通過記念カードをもらいました。
……しかし、マスクが苦しいっ!息がはぁはぁになり途中で数時間、マスクを外してしまった。
酸欠で倒れるんじゃないかと思った。命の危険を感じたのだ。
ヘルシンキの空港に着くと、マスクをしているのは私達三人だけ…あと東洋人の2人だけマスクをしている…
ヘルシンキからロッテルダムへの機内でもマスクをしているのは、私達三人くらいだ。でも、コロナにかからないようにマスクは付けたままで行きましょう。向こうでもそうしましょう!と三人で約束をする。
ひょ〜〜オランダだよ〜〜。着いたよ〜〜。
現地に着いた時には、もうへとへと、疲れで顔がブンブンにむくんでいました。
まず、ホテルにチェックイン。この時もマスクをしていたがフロントの人も周りの人も何の反応もない。良かった。と思った。
映画祭事務局へ行き、ご挨拶やパスをもらう手続きをしていた時だ!
日本人のスタッフの人も誰一人、マスクをしていない。そんな中で挨拶の時だけマスクを外して、また付けて…と1回か2回くらいしてた記憶があるが、その後、マスクはポケットの中に入れたまま……つけるのを忘れてしまった。あれだけ三人で約束したのに…周りが全くしてないとマスクのマの字も忘れてしまったのだ。
明日からの上映に備え、ホテルで休もうとなり、道を三人でマスクなしでぶらぶら歩いた、マスクなしの感覚は最高だった!!コロナ前はこんなふうに風を顔に感じて、鼻の穴にも沢山の空気が入って来てたんだな〜♪疲れているのに不思議な解放感で体が充ち満ちていた。
翌日から、3日間にわたって上映が始まる。
何のご縁か、ロッテルダム国際映画祭は今回で3回目になる。んが、この映画祭は社会的問題、環境問題、人種問題や斬新的な映画が多い…そんな中で、『いつか、いつも……いつまでも。』は、何か大きな事件が起こるわけでもなし、ほのぼのした、日々の小さな事柄の積み重ねだけで物語が進んでいく。そういう映画がどれだけ受け入れられるのだろうか…
2月1日(水)、1回目の上映前、場内で音と絵のチェックを長崎監督がする。
外に出てきてびっくりした。
15時15分、平日の上映にもかかわらず、30分前から長い列が出来た。
とてもびっくりした。入りは80%弱といったところだろうか。とてもとても嬉しかった。その、とてもとても!は最後まで続いた。
観客と一緒に映画を見た。
皆、楽しんでくれている。大声で笑っている。じっと観るところは、観てくれている…
上映後のQ&Aも温かな感じだった。ああ、もう帰ってもいいや♪と思った。
写真撮影。
映画祭ディレクターのヴァーニァさんが来てくれ、パチリ♪
ポスターの前でパチリ♪
その夜は、映画祭主催のディレクターズディナーが大きな中華飯店で行われた。
ひ、人が凄い!!ちょいとコロナが頭をかすめたが、会話しながら食事を楽しむ状況なのでマスクなんてとても出来ず運を天にまかせた。
自分でも大きな声で喋ったり、笑ったりしていた時、映画祭のスタッフの人が大きな声で、「『いつか〜』の3日目の上映チケットがソールドアウトになりました!!」と言った。びっくり、びっくりだ!!
直ぐに私達の元に来てくれた。
どうやら、今日、1回目の上映の評判がSNSで広がり、それでソールドアウトになった。明日の2回目の上映もそのチケットを取れなかった人達が来るので満席確実です! と。…ほんとだろうか…
翌日、2回目の上映は、20時45分からなので、その前に『いつか〜』グループでイタリアンで食事をした。ここの、野菜のマリネが物凄く美味しくて…野菜が元気で、野菜が野菜で!!…なにを言いたいのかさえも分らないくらい美味しかった。…しかし時差で眠い…
映画館に入ると、本当に、ど満席だった。
初めの舞台挨拶の時、熱気?というのか拍手で迎えられ、挨拶を日本語なのに沢山どもってしまった。なさけない!
今回が観客と一緒に観られる最後の回なので、また観た。
とても楽しんでくれている。
笑い声で場内が揺れている感じがして驚いた。
でも、初回と同じく、聞く所はちゃんと聞いて感じてくれているようだ。
ここは、涙なんだけどな?って所では鼻をすする音が聞こえたり…
感情に国境は関係ないのだなと、心から感じた。
人や、家族を想う気持ちは同じなんだな…この脚本を書いて良かったと思った。そして、それを制作してくれた、プロデュサーの方、沢山のスタッフの方の顔が浮かんで、違う意味で涙がこぼれた。皆さん、本当にありがとうございました。
映画が終わった時の大きな長い沢山の拍手が今でも耳に残っている。
Q&Aで下に降りて行く時、また、沢山の人に囲まれ、皆自分の胸に手を当てたり、親指をあげたり、たぶん、「ナイス!!」とか、大きな笑顔で話しかけられ、英語が分らないので話せなくて残念だったけど、いっぱい握手を求められた。嬉しいんだけど圧倒されて…。
Q&Aもワイワイと家族と話してるみたい。が、時間切れで1回目の時と同じように途中で中断。後は映画館を出た後、通訳の方を入れて話したり、実りある時間を過ごせた。
通訳してくれたリュックとは15年ぶりの再会で、今回は奥さんとも会えた。
映画っていいな。と思った。
3日目の上映はもう、機上だったけど、ソールドアウトと聞いていたので心も落ち着き、また、20時間弱かけて、日本に戻ってきた。
日本行きの飛行機に乗る時だけは、マスク着用のアナウンスが流れる不思議を感じた。
マスクなしの生活に慣れると本当に苦しい…けど、しっかり付けて、途中、苦しくて、また数時間外してしまったけど…
コロナにはかからなかった。
日本に帰って来て変な癖ができてしまった。
…外に出る時、マスクを忘れるんですね〜これが。慌てて家に戻ったり。日本でも、マスクを外して色々な所に行きたいな。
通訳のリュックは「日本人はマスクは外せないよ」と言ってたけど、どうなんだろう?
そんなこんなの、ロッテルダム国際映画祭リポートでした!!
3月24日に、
『いつか、いつも……いつまでも。』
Blu-ray & DVD 発売決定です!!
Blu-rayにはメイキングやイベントの映像、フォトグラファー・岩倉しおりさんの写真を使ったフォトカレンダーや作中料理のレシピカードなど、豪華特典満載!!
よろしくお願いします!!